2008年12月22日

中島浩司がどれだけ優秀なトップ下かを解説してみる

 タイトルをひねり過ぎたせいで誤読してる人が多いようです。なので改題して再投稿しました。記事の内容に関してはいじっていません。ちなみに前回のタイトルは『織田強化部長が中島浩司のような無能を獲ってきたのだが、どう評価すればよいのだろう?』です。ではでは。


 公式にジェフ千葉の中島浩司の獲得が決まってしまった。あちらこちらでサンフレッチェ・サポーターの悲痛な叫びが聞こえそうだ。それも無理はない。



http://unkar.jp/read/ex24.2ch.net/soccer/1205653565%20 

 これで悲鳴を上げない方がどうかしている。私は、てっきり織田強化部長の言う“即戦力のボランチ/CB”とは、名古屋の米山か東京Vの萩村のことだとばかり思っていた。ファンタジスタと呼ばれるほどのテクニックを備える米山、攻撃面は多くを望めないが圧倒的な身体能力を武器にディフェンス面で確実に計算の立つ萩村、そのどちらかに違いないと踏んでいたのである。

 それがなぜ中島なのだ。うちはジェフ千葉のゴミ箱ではない。身長こそ181センチと長身だが、体重は68キロと高萩並に華奢な体格でフィジカルコンタクトにはケタ外れに弱く、何度も相手FWに弾き飛ばされていたのを見たことがある。対人プレーも苦手としており、1対1では昨年の森崎和と比較しても明確に劣っている。

 せめて攻撃の局面では貢献してくれるかと思いきや、組み立て能力に欠けることから、ビルドアップの段階ではクソの役にも立たない。それどころかホスピタル・パス(味方にケガをさせる不用意なパスのこと)を繰り返す悪癖があるため、ストヤノフ退団後のジェフ千葉を野戦病院化させるなど、昨年はアマルに負けず劣らずの「オシムの放蕩息子」だった。

 そんな中島を獲得して織田強化部長はどうする気なのだろう。それで仕事をしたつもりなのか。これなら誰も獲らない方がマシだ。
























  ,j;;;;;j,. ---一、 `  ―--‐、_ l;;;;;;
 {;;;;;;ゝ T辷iフ i    f'辷jァ  !i;;;;;  
  ヾ;;;ハ    ノ       .::!lリ;;r゙  そんなふうに考えていた時期が
   `Z;i   〈.,_..,.      ノ;;;;;;;;>  俺にもありました
   ,;ぇハ、 、_,.ー-、_',.    ,f゙: Y;;f
   ~''戈ヽ   `二´    r'´:::. `!


 ボランチやリベロでプレーした際の中島は、冷厳な事実としてウドの大木以下のチームにとって有害なプレーヤーである。周囲から信頼されていなかったのは容易に見て取れたほどである。だがしかし、トップ下としては、計32ゴール17アシストを記録した森崎浩、高萩、柏木のトリオをも上回る『不世出の天才』だ。


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 オシム・サッカーの肝は“スペースの使い方”にある。これに関しては様々な媒体で解説がなされているので説明を省くが、阿部、佐藤勇人、羽生といったオシム・チルドレンの面々やサンフレッチェの選手たちが、この分野のエキスパートであるということは、皆さんもご存じだと思う。その中で第一人者といえるのが、そう、中島浩司である。“オープン・スペースの活用法”に関して中島の右に出る者はいない。サンフレッチェで最もクレバーな高萩でさえも霞んで見えるほどの傑物である。重ねて言うが、中島はスペース活用法については、紛れもなく『天才』だ。


・スペースへの飛び出し


・スペースへのパス


・シャドーワーク



 スペースへ的確にボールを呼び込むオフ・ザ・ボールの動き、最終ラインからFWへスルーパスを通してしまう視野の広さとキック技術、ディフェンダーの死角から飛び出しビビットにゴールを陥れるシャドーワーク、どれをとっても一級品だ。こういったプレーは、よほど戦術的インテリジェンスに富んだ選手でなくては出来ない。文字通り「オシム・サッカーの生きた教科書」である。

 さらに長身を活かしたヘディングとミドル&ロングレンジのシュートまでプレーのレパートリーに入っている。これでドリブル・スキルまで備えていたなら、ディフェンダーからすれば手のつけられないマルチ・アタッカーとなったことだろう。若くもない中島の指導にオシムが夢中になったのも、この明晰な頭脳とオールラウンドな能力が理由だろう。オシムは中島のことを掛け値なしに評価していたらしく、フロントには『多くのポジションで使えて、サッカーを知っている彼を絶対に手放すな』とまで言っていたそうだ。


・ヘディングシュート


・ミドルシュート



 ここまで読み進めた方々の中には腑に落ちない方が多くいるだろう。

『それではなぜ中島がチームの中心選手じゃないんだ?そこまで高く買われていたならスタメンで使ったはずじゃないか?』

 疑問視するのも無理はない。実際、ジェフ千葉における中島の位置づけは、トップ下のレギュラーではなく、ただのボランチとリベロの控えである。それはなぜか?

 それはオシムが間違っても選手を寵愛しない監督だからだ。なによりも優先されるのはチームであって選手ではない。たとえ自分の理想に最も近い選手であっても、チームにとってベストではないと判断すれば、その選手を外すことにためらったりしないのだ。

 オシム時代のジェフ千葉の弱点は、攻撃を組み立てるゲームメーカーの不在である。中島自身もビジョンに欠け、構成力が不足している。いくらパスを引き出す動きが優れていても、パスの出し手がいなくては、せっかくの長所も宝の持ち腐れだ。そのためオシムは、ポゼッションよりもプレッシングを重視した戦術を採用し、トップ下には豊富な運動量と献身的なチェイシングが持ち味の羽生を起用した。

 中島の一番のウィークポイントは、ボールを奪いに行けない点である。戦術的インテリジェンスの高さからスペースケアを得意とはしていたが、フィジカルコンタクトの弱さもあってチェイシングがどうにも不得意科目だった。プレッシング・サッカーを志向するチームのトップ下が、ボールを持った選手を追えないのでは話にならない。中島はオフェンスの局面でオシムの理想を体現するプレーヤーだったが、当時のジェフ千葉のチーム状況が中島のトップ下でのスタメン起用を許さなかったのである。

 ジェフ千葉で中島のポテンシャルを引き出すためにはボランチ/リベロなど後列に配置するしかなかった。オシムは、羽生、佐藤勇の背後でインターセプトに専念させることで、カウンターからダイナミズム、パスセンスといった中島の本領を発揮させようとしていた。だがこれには大きな問題があった。中島は“スペースへのパス”を十八番としていたが、その半面“足元へのパス”は、非常に苦手としていた。もちろんパスが下手なわけではない。パスの貰い手に付くマーカーの動きが読めないのである。

 極端な話かもしれないが“スペースへ出すパス”は、ディフェンダーの動きに注意を払う必要がない。パスの受け手とタイミングさえ合えば、相手選手などカカシも同じだ。仮に狙いを読まれてインターセプトされたとしても、敵陣深くならば、それほどダメージはない。それに対して“足元へ出すパス”は、マーカーにパスコースを読まれやすく、守備者の動きを無視するわけには行かない。特に自陣でパスカットされれば即失点となりかねないため、慎重にパスを繋ぐことが求められる。

 中島ほどのタレントならば、スルーパス一辺倒でもユース時代なら結果を残せたはずだ。おそらくは、そのために足元へパスを出す経験が乏しくなり、相手のチェイシングを予測できずに素人レベルのパスミスを連発するほど未熟なままでプロになってしまったのだろう。結局のところ、絶大な期待を寄せながらもオシムは、中島をレギュラーとして扱ったことが一度としてなかった。

 そろそろ結論と行こう。「織田強化部長が中島浩司のような無能を獲ってきたのだが、どう評価すればよいのだろう?」という問いの答えだが、トップ下として獲得したならば、実力的には森崎浩司や高萩を抑えて佐藤寿のベストパートナーになりうる人材を獲得したということで好評価されても良い。しかしボランチ/リベロとして計算しているというならば・・・


『今すぐ辞表を出しやがれ!!』


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posted by hume at 18:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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