2009年04月15日

史上もっともヘタクソなバロンドーラー

 バロンドールとはフランスのサッカー専門誌「フランス・フットボール」が創設した欧州年間最優秀選手に贈られる賞のことである。これまでにブラジル代表のロナウジーニョやカカー、そして昨年は、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドがその栄誉を授けられている。2006年に受賞したファビオ・カンナバーロなど例外はあるものの、基本的にはアタッカーが表彰される傾向があり、当然ながら歴代受賞者は、神業的な技術を有する超絶テクニシャン、もしくは超人的な身体能力を持つ怪物アスリートばかりである。そんななかテクニック面でもフィジカル面でも際立った能力を持たないバロンドール受賞者がいる。70年代中盤から80年代初頭のイングランドを代表するスター選手、「マイティ・マウス」ことケビン・キーガンである。


 ケビン・キーガンの略歴はこちらへ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%B3


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 キーガンは小柄で軽快な選手だが、特別に足が速い選手ではなく、目立った身体的特徴といえば豊富な運動量くらいである。技術的にも特筆すべきものがない。ドリブルとシュート・スキルには定評があったが、変態テクニシャン揃いの他のバロンドーラーと比較に耐えられるほどではなかった。そんなキーガンを欧州最優秀選手に押し上げたのが、卓越したオフ・ザ・ボールの動きである。どれほど厳しいマークにあっても、簡単にゴール前でフリーになることが出来たのだ。





 動画をご覧になってもらえばお分かりだろう。C・ロナウドのように凶悪な個人技でDFを抜き去ったり、シェフチェンコのように人並み外れた快足で最終ラインの裏を独走したり、といったシーンは皆無だ。ほとんどのゴールは、フィジカルでもテクニックでもなく、卓越した戦術的インテリジェンスによる的確なポジショニングのたまものである。これによりキーガンは、DFの裏をかき、常にフリーでシュートを放つことが出来たのだ。

 小柄ながらヘディングでのゴールが多いのも、この秀逸なマークを外す動きによるものである。キーガンは、ヘディング技術そのものは秀でていない。身長も低く、ジャンプ力もない。だが誰にも邪魔されずに真正面からヘディングしているため、多くのヘディング・ゴールを決めることが出来たのだ。


 今回の記事はcfrさんのこの記事を読んで書いた。

http://ameblo.jp/cfr/entry-10242863083.html

 テクニックや身体能力は、ある年齢を過ぎるとどうしたって極端な成長が望めない。けれども戦術面ならば年齢に関係なく向上することができる。cfrさんやサンフレッチェの選手たちには、キーガンのようにテクニックや身体能力に恵まれないにも関わらず、頂点を取った選手がいることを励みとして、これからも精進してほしいと思う。


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posted by hume at 22:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
個人的には高橋泰の事を思い出しました。
ヘディング=高さ
ではない事を教えてくれた選手でしたね〜
Posted by KOP at 2009年04月16日 17:43
>KOPさん
確かに高橋はヘディング強かったですよね。
昨シーズンのJ2で空中戦勝率が大久保、ハーフナー、キムシンヨンに次ぐ4位という高記録を残しています。
この3人の中で一番背の低いキムシンヨンよりもさらに12センチ小さい174センチでよくヘディングに競り勝てるものです。
驚異的なジャンプ力があるとはいえ信じがたいものがあります。

JFL時代に熊本が高橋にロングボールを放り込んでいたという話を聞いた時、最初は笑ってしまいました。ですが、実際に試合を見てみたら普通にターゲットマンをこなしていて驚愕したのをいまでも覚えています。
Posted by hume at 2009年04月16日 22:43
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