2007年09月11日

プレッシング&ショートカウンターがJリーグで流行らない本当の理由

アタッカーの足が速いから。


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極論だけれども問題はない。

プレッシング&ショートカウンターとリトリート&ロングカウンター、その両者の間に戦術的優劣は存在しない。

そのため、どちらを選択するかは選手のキャラクター次第ということになる。

そうなるとプレッシング&ショートカウンターを選択するチームは多くはなくなる。

ただそれだけのこと。


『ポゼッションorカウンター』という論争のせいで誤解されがちだが、現在プロチームの約99パーセントがチーム戦術にカウンターを採り入れている。

採用しないのは「相手がどれだけ守りを固めようとパスを繋いで攻め潰してみせる」という、ごく一部の男前なチームだけである。

上記の論争は、あくまでも『(カウンター+)ポゼッションorカウンター(オンリー)』なのだか、なぜか誤解している人が少なくない。


カウンターは大別すると3種類。

ロングカウンター。

ショートカウンター。

コレクティブ(複数のアタッカーが連動した)カウンター。

ここでアタッカーのスピードが問題となる。

足が速ければ相手を引き込んでロングカウンターがベストだ。

カウンターの利点は、相手の守備陣形が整う前にフィニッシュに持ち込める点にある。

足が速ければ低い位置からでも守備陣形が整う前にフィニッシュに持ち込める。

逆に鈍足の場合は低い位置からではフィニッシュに持ち込む前に守備陣形を立て直されてしまう。

そうなると足が遅い場合は、ショートカウンターかコレクティブカウンターのどちらかとなる。

前者はゴールまでの距離を縮まれば鈍足でも守備陣形が整う前にフィニッシュに持ち込めるため。

後者は守備に戻る人数以上の人数で攻め込めば多少の遅れも問題なくなるため。

ただし、この2つはロングカウンターに比べてディフェンス面のリスクが高い。

ディフェンス面を考えるならばロングカウンターがファーストチョイスとなる。


現在のJリーグはスピードスター全盛。

攻撃面から考えれば前記の通りファーストチョイスはリトリート&ロングカウンター。

守備面から考えても、スピードスター対策として後方のスペースを消せるリトリート&ロングカウンター。

そもそもプレッシング&ショートカウンターのほうがリトリート&ロングカウンターよりも選手へのハードルが高い。

なんらかのゲーム戦術でもなければ、わざわざプレッシング&ショートカウンターを選択しなければならない理由はない。


実のところ、この2つは二者択一ではないので使い分けるのが理想。

実際、このふたつをシチュエーションによって使い分けるチームも存在する。

例えばオシムが率いていた頃のジェフ千葉。

犠牲者になったのはガンバ大阪。

05年のナビスコカップ決勝において、西野監督は直前の対戦でジェフのプレッシングに中盤を制圧された反省からロングボールでプレッシングを回避するよう指示した。

しかし、その裏を行くオシム監督がリトリートディフェンスを選択。

ガンバは引いてスペースを消すジェフの守備を突破することが出来ず、最後はPK戦の末にタイトルを逃した。


さてさて、アタッカーの足が速いからプレッシング&ショートカウンターが流行らないという理由で納得いただけただろうか?


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posted by hume at 19:14| Comment(8) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アタッカーの足が速いから、彼らの走るスペースを消したわけですね。

因みに私は
・DFの足が遅いから
・攻撃陣がチーム守備をしない(つまりDFだけで守備をする)から
・DFが攻撃を組み立てられないから(クリアーしてずっと守っている)
・攻守分業したほうが(日本人の職業意識にも合うし)楽だから
・ムービングよりスルーパスと個人のドリブル突破の方が技術が巧く見えるから
・夏蒸し暑いから
日本ではプレッシングやコレクティブカウンターが流行らないのだと思ってました。
Posted by CSKA352 at 2007年09月11日 21:47
>CSKA352さん

足が速いから前に出てプレスを掛ける必要がないという話です。

あと、CSKA352さんの列挙された理由で気になったた点が3つ。

・攻撃陣がチーム守備をしない(つまりDFだけで守備をする)から
攻撃陣が守備をしないですむチームってどこですか?

・DFが攻撃を組み立てられないから(クリアーしてずっと守っている)
何の関係があるのですか?

・ムービングよりスルーパスと個人のドリブル突破の方が技術が巧く見えるから
これまた何の関係があるのでしょうか?

CSKA352さんのご意見には3点ほど疑問が残りました。

どんなもんでしょう?
Posted by hume at 2007年09月11日 22:50
お久しぶりです、酩酊です。横から失礼します

自分も以前似たようなことを考えたのですが、
ロングカウンターで成功しているチームはどれだけあるのでしょうか。
もちろん上位には上手く採り入れているチームもありますが
足が速くて決定力のあるアタッカーがいない下位のチームは
やはりショートカウンターを採用する誘引があると思うのですが…
Posted by 酩酊 at 2007年09月12日 02:28
私はJリーグをほとんど見ないので思い込みが強いだけだと思います。
Jリーグを知らないのにコメントした私が愚かであったと反省します。

プレッシング・カウンター戦術にはチームがコンパクトなゾーン(ライン)を形成して前後一体となった組織を保たないといけません。
W杯でのジーコジャパンには前線のプレスが後ろと連動しておらず攻守分断して最終ラインだけで守っていたので破綻したように感じました。

相手のプレスをDFがかわせないと苦し紛れのロングボールに頼ることになります。
そうなると走る前線と守る攻守分断がおきます。

前線の数人の個人技で美しいゴールが見たければ、彼らのスペースを確保するため他の選手は引いて守っていればいいことになります。

前線の足の速さに頼っているチームは、組織をコンパクトを保つプレッシングが難しいということです。
どうも失礼しました。
Posted by CSKA352 at 2007年09月12日 06:53
余談ですが
プレッシングには二種類あると思います。
・攻撃を遅らせリトリートするためためのプレッシング
・人であれボールであれうかけどころを決めて組織的にボールを奪いに行くプレッシング

前者は組織ができたら「ロングカウンター」につなげやすいでしょう。

後者は奪った勢いで「ショートカウンター」にいけるでしょう。
ラインを上げて人数をそろえオフサイドルールを使うのが一般的ですが、
オシムがやるように最低限のマークをつけてプレスの人数を掛ける方法もあるとおもいます。

攻守分断を強調しましたが、リトリートのときに前線の選手も守備に戻ってくるならコンパクトな「ローラインプレス」になります。
ポゼッションや「コレクティブカウンター」に向いているかもしれません。

脱線しました。さようなら。
Posted by CSKA352 at 2007年09月12日 13:47
>酩酊さん
お久しぶりです。

これはロングカウンター・オンリーのチームという意味でしょうか?

それともロングカウンターをオプションに持つチームという意味でしょうか?

前者なら0です。

成功云々以前にそんなチームは1チームもありません。

後者なら上位チームの大半がそうです。

あとショートカウンター云々については本文をもう一度お読みください。

>CSKA352さん
「前線の足の速さに頼っているチーム」だと「プレッシングが難しい」とはどういうことなのでしょうか?

余談についてですが、こちらもよくわかりません。

リトリートとプレッシングを同時にやるとDFラインの前に大きなスペースができてしまいます。

単に攻撃を遅らせるだけならばプレッシングとはいいませんし。

私の認識では、リトリートディフェンスはパスの受け手を潰す守備、プレッシングディフェンスはパスの出し手を潰す守備です。

リトリートとプレッシングを同時に行うということ自体が理解しかねます。

ローライン・プレスとは、ボール奪取ゾーンを低い位置に設定したプレッシングディフェンスのことであって、リトリートとは関係ありません。

いわゆるリトリート・プレスとは、あらかじめ定められた位置までリトリートし、そこからプレッシングに移行するディフェンスのことです。

似ていますが別物です。


Posted by hume at 2007年09月12日 21:58
ややこしくしてしまってすみません

>「前線の足の速さに頼っているチーム」だと「プレッシングが難しい」
これは前線にタレントがいるから前に出てプレスを掛ける必要がないという話です。

>単に攻撃を遅らせるだけならばプレッシングとはいいませんし
そうであれば私の誤りでした。
ジーコジャパンは前線ではプレスをしいているようでしたが守備はずるずる下がっていきました。
ウクライナ代表は、まず奪われたら複数で止めに行きますが行きますが、すぐにリトリートして完全に守備体系できたらまたFWからプレスを掛けてカウンターを仕掛ける様子が見られました。
ご指摘あった「リトリートプレス」だと思います。

「ローラインプレス」と「リトリートプレスの違いについてもご教授いただきありがとうございます。
Posted by CSKA352 at 2007年09月13日 08:37
>リトリートとプレッシングを同時にやるとDFラインの前に大きなスペースができてしまいます
おっしゃるとおりです
これは問題ではありますが、これで前線に人が残ることでロングカウンターに成り易いのだとおもいます。
Posted by CSKA352 at 2007年09月13日 08:44
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Jリーグにおけるプレス&ショートカウンター
Excerpt:  Jリーグにおいて徹底したプレスとカウンターを狙うチームは少ない。
Weblog: 眞鍋カヲリを夢見て
Tracked: 2007-09-12 02:54
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